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令和4(2022)年度 藍野大学短期大学部 入学式 学長式辞

式辞

 藍野大学短期大学部を代表して、皆さんのご入学を心より歓迎いたします。また、皆さんを長年支えてこられたご家族、関係者の皆さま方に対し、心よりお祝い申し上げます。私たち教職員は、これから皆さんを、一人前の看護師、保健師に育てなければならないという、責任の重さと使命感に身の引き締まる思いです。皆さんも、今日の感動を忘れることなく、夢の実現に向けて、努力して頂きたいと思います。

 藍野大学短期大学部には、この春、第一看護学科・第二看護学科・専攻科、合わせて257名が入学されました。本日の入学式は、新型コロナウイルス感染症対策のために、安全を最優先に考え、学科別の式典にさせていただきました。新たなスタートの晴れ舞台を、入学生とご家族が一堂に会して行うことが叶わないことに、ご理解とご協力を賜り、深く感謝申し上げます。

 さて、皆さんは本学に入学され、将来、看護師や保健師として専門職に就かれます。医療従事者は、人を支援する仕事であり、さまざまな人間関係を必ず経験します。看護師・保健師は病気や健康問題で困っている人を支援し、充実した生活を送ることができるようお手伝いをする素晴らしい仕事です。活躍する場所は病院、クリニックなどの医療施設、介護保険施設、訪問看護ステーション、保健所・保健センターなど様々ですが、その共通点は「人間を対象とする仕事である」ということです。

 資格の取得や専門知識・技術の習得はいうまでもなく、「本当の傾聴とは何か?」を皆さんに学んでいただきたいと考えています。実習等で「私は患者さんの話を十分に聴けたのだろうか?」を常に自問自答しながら、人の話を聴くことの難しさを実感してほしいと思います。また、「人に説明すること」も本学で身につけていただきたいことです。単に自分のペースで説明するだけではなく、人に理解していただく説明力を講義や演習を通じて学習します。

 近年のスマートフォンの普及に伴い、SNSの利用者も増加し、対面以外のコミュニケーションツールの利用が多くなってきました。一方で、相手との信頼関係を築くためには、これまで通り対面式のコミュニケーションが有用だと専門家の間では言われています。すなわち、いくらICTが発展したとしても、次世代の医療現場においても「傾聴力」と「説明力」の両方の資質が求められます。その能力を皆さんが獲得できるよう、藍野大学短期大学部の教職員は皆さんを応援します。

 2020年3月11日に世界保健機関(WHO)が、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)のパンデミック(世界的大流行)を発表してから、丸2年が経過しました。しかしながら、数日前のテドロス事務局長の最新計画においても、未だ緊急事態の終了を宣言するに至っておりません。

 一方で、これまで多くの大学では遠隔授業が続けられてきましたが、文部科学省から対面授業の復活が強く求められる状況になってきました。本学でも演習や実習などの実践的な教育を充実する観点から、手厚い感染拡大防止対策を講じることで、安全に対面授業を実施した豊富な経験があります。

 皆さんにはぜひとも、学内外を問わず、慎重に行動し、自身の健康観察を怠らずに、感染防止に効果のある対策を行っていただきたいと思います。自分の健康を守るだけではなく,周囲の大切な人を思いやりながら、健康に過ごすことを心がけること望んでいます。

 結びになりますが、皆さん一人一人にとって充実した日々になることを心より願い、私からのお祝いの言葉といたします。

 本日は誠におめでとうございます。

令和4年4月6日
藍野大学短期大学部 学長 足利 学