COMMUNITY HEALTH NURSING COURSE

専攻科 (地域看護学専攻)

看護師から1年間で保健師を目指す

  • 全日制1年課程
  • 男女共学
  • 定員40名

専攻科(地域看護学専攻)では、卒業後に保健師として従事することを前提に、地域・企業・学校などの活動の場において、あらゆる世代やあらゆる健康レベルの個 人、家族、さらに集団、組織を対象とした公衆衛生看護活動を展開できる人材育成を目指します。

学びのポイント

POINTS OF LEARNING

第一線で活躍する
ゲストスピーカーによる講義

公衆衛生看護に関わる第一線の医師や当事者など、多方面で活躍されるゲストスピ-カーを招き講義を実施。内容が豊富な1年制カリキュラムです。

視野を広げ、将来につながる
資格・講座をプラスα

国家試験対策、公務員試験対策はもちろん、メンタルヘルス・マネジメント®検定試験対策講座※3など多数実施しています。

STUDENT DATA

数字で見る第一看護学科

専攻科の就職率

2021年度実績

97.3 %
保健師としての
就職率
80.6 %

※ 卒業生のうち、
国家試験不合格者、進学者、就職意志のない者を除く

学生の男女比

2022年4月時点

94.9%
女性
5.1%
男性

学生の年代比

2022年4月時点

92.3 %
20代
5.1 %
30代
2.6 %
50代

検定試験の合格率

メンタルヘルス・マネジメント検定 2021年度実績

II種81.8 %
III種 96 .9 %

学生の出身地比率

2022年4月時点

51.3 %
近畿
25.6 %
九州
10.3 %
中部
7.7%
関東
5.1%
四国

アルバイト比率

2022年3月時点

66.7 %
していない
33.3 %
している

取得可能資格

QUALIFICATIONS THAT CAN BE OBTAINED

実習に力を入れた1年制カリキュラム

実習は通常5単位のところを7単位設けています。
地域保健実習、学校保健実習、産業保健実習など充実のカリキュラムです。

保健師
(国家試験受験資格)

保健師資格は、厚生労働大臣が発行する国家資格です。保健師の活動の場は、都道府県・市町村等の保健所・保健センター等で保健行政に従事する行政保健師、企業の産業保健スタッフとして勤務する産業保健師、学校等で学生と教職員の心身の健康保持に努める学校保健師などさまざまです。

働く場所

保健所、保健センター、企業などの健康管理室、病院・健診機関、保健師の教育機関など

第一種衛生管理者 ※1

働く人の健康管理や作業環境の管理を行う国家資格で、第一種免許取得者は全ての業種の事業場において衛生管理者となることができます。

養護教諭二種免許 ※1※2

養護教諭とはいわゆる保健室の先生です。特定の科目を履修することで、保健師免許取得後、教育委員会に申請し、取得することができます。

メンタルヘルス・マネジメント®
検定試験Ⅱ種・Ⅲ種 ※3

働く人の心の健康管理(メンタルヘルス・マネジメント®※3)に関する知識や対処方法を習得します。

※1 保健師免許取得後、別途申請が必要。 ※2 所定単位の修得が必要。 ※3 メンタルヘルス・マネジメントⓇは、大阪商工会議所の登録商標です。

学士(看護学)の学位が取得可能

一定の条件※4を満たすことで、
4年制大学の看護学科卒業時に相当する学位「学士(看護学)」が取得できます。

※4 独立行政法人 大学改革支援・学位授与機構の申請条件を満たし、且つ所定の単位を取得し、機構での審査に合格した者に限ります。

在学生の声

STUDENT VOICE

Student
Voice

地域の人々の健康に貢献したい。
大変だけど、夢に向かう充実した1年間です。

保健師に必要なことも、人間性の成長もここで。

看護師として循環器病棟で働いて2年目の時、入退院を繰り返す患者さんの多さに予防医療の重要性を感じて保健師を目指すことにしました。藍野短大を選んだのは、先に進学していた友人からサポートが手厚いと聞いたこと、社会人に向けた教育訓練給付制度の対象であることが決め手です。実際に入学して、保健師以外の資格取得もめざすことができ、将来に向けて貪欲に学べる点に魅力を感じています。専攻科にはさまざまな年齢や経歴の学生が集まっていますが、お互いを尊重して意見を交わせる良い雰囲気があります。社会人経験者も気兼ねなく過ごせる環境です。

授業や実習はグループで動くことが多く、協調性やリーダーシップも伸ばすことができました。特に印象深かったのは、地域住民に向けて健康教育を実施した学習です。先生や保健師さんの助言を受けながらみんなで準備しました。苦労もありましたが、地域の皆さんに受け入れてもらえた経験は大きな糧になっています。専攻科での学びを通し、保健師とは地域に何度も足を運び、住民の声を拾い上げることで適切な支援ができることを実感。卒業後は学んだことを活かして、地域の健康づくりに貢献していきたいです。

大阪市役所 内定(2022年3月時点)

松本さん(大阪大学出身)

カリキュラム

CURRICULUM

より専門的な看護学を修得し、あらゆる世代を対象に、公衆衛生看護活動での活躍を目指します。

学校、産業、在宅の3つの分野での地域看護の体験が可能。小学校や地域保健センター・企業の健康管理室・家庭訪問など、さまざまなフィールドでの実践に即した実習により、保健師としての能力を養います。

  • 基礎分野
  • 専門基礎分野
  • 専門分野

1年間で保健師国家資格の
取得を目指す。

公衆衛生看護学をはじめ、疫学、保健統計、保健医療福祉行政論など、
保健師として必要な知識を1 年間で学べるカリキュラムです。

  • 歯科保健論
  • 保健栄養論
  • 運動指導論
  • 日本国憲法
  • 運動学演習
  • 英語コミュニケーション I・II
  • 情報管理論
  • 疫学
  • 保健統計学
  • 保健医療福祉行政論 I~III
  • 公衆衛生看護学概論 I・II
  • 公衆衛生看護管理論
  • 公衆衛生看護活動展開論 I・II
  • 家族相談援助論
  • 在宅看護論
  • 公衆衛生看護実習 I~III
  • 健康教育論 I・II
  • 母子保健指導
  • 成人保健指導
  • 高齢者保健指導
  • 地域精神保健
  • 学校保健指導
  • 産業保健指導
  • 公衆衛生看護研究
  • 環境保健論

PICK UP

公衆衛生看護領域に関する基礎から実践的な実習まで、
専門的な知識と技術を修得します。

実習

公衆衛生看護実習 I

  • 期間…
    6月上旬~11月上旬(月1回継続)

個人の自宅や高齢者施設、障がい者のグループホーム等、地域で暮らす人々への継続的な家庭訪問を行います。この訪問をとおして、個人・家族・地域の実際を知り、健康についての理解を深めるとともに地域における保健師の役割を学びます。

実習

公衆衛生看護実習 II

  • 期間…
    6月下旬(前期5日間)
    9月下旬~10月中旬(後期15日間)

公衆衛生看護の活動拠点である保健所や市町村保健センターで、地域住民への保健師活動を学びます。前期実習ではオリエンテーションや地区踏査を行 い、後期実習では実際の事業や訪問活動に参加します。短期間の実習をより効果的に行うために事前学習が重要です。

実習

公衆衛生看護実習 III

  • 期間…
    10月下旬~11月下旬(6日間)

学校や職域、在宅における医療や福祉の場で実習を行い、さまざまな活動の場での保健師活動について学びます。それぞれの公衆衛生看護活動に関する根拠法令や課題について、事前学習を行い実習に臨みます。

研究

公衆衛生看護研究

保健師として就職してからも自分たちの活動を常に振り返り、見直すという研究活動が必要です。授業では、公衆衛生看護の分野で自分が知りたいテーマについて探求し、年末には論文を仕上げ、研究発表会で報告します。

研修

課外研修

介護・福祉・健康関連の常設展示場で介護用品の見学や体験を行います。車椅子試乗や高齢者体験などを行い、小さな段差を乗り越えることやスピード調整が容易ではないことを実際に体感して学びます。

授業

公衆衛生看護管理論

公衆衛生看護活動の基本となる地区把握、地区診断、公衆衛生看護活動計画、評価についての一連の過程を学びます。個から集団、集団から地域と対象を捉え、具体的な公衆衛生看護活動について考えることを目的とします。

授業

健康教育論 I

健康教育は、住民や対象となる人々の健康の保持・増進を目的として行われる保健活動です。授業では方法等について学んだ上で、グループで計画書、シナリオ、媒体を作成して学内で演習を行います。

授業

家族相談援助論

家族の健康に焦点を当て、相談援助技術を学びます。講義形式の座学授業だけではなく、グループワークやロールプレイをとおして家族の持つ機能や役割を理解し、地域保健活動に必要なスキルを修得します。

授業

母子保健指導

母子保健の歴史的変遷や母子保健活動の現状、乳幼児の成長・発達、母性各期の生活や保健指導等を学びます。また、講義テーマ内で地域保健活動について保健師の役割を考え、演習でより実践的な学びを深めます。

対策講座

COURSE

万全な対策講座

即戦力となる保健師を目指すための万全な対策を整えています。
そして、将来の視野を広げるプラスαとなる各種講座を実施しています。

国家試験対策
  • 期間…
    5月中旬~翌年2月上旬

保健師国家試験対策の専門講師による講座。試験傾向の変化に対応した対策など、個人学習ではカバーしづらい部分をしっかりとサポートします。また、過去問題や模擬試験問題を複数回実施し、きめ細かな解答解説を行うことで合格へと導きます。

公務員試験対策講座
  • 期間…
    4月下旬~5月下旬(18回)

独学では難しい「エントリーシート」「面接」「集団討論」などの対策や、出題頻度が高い科目に的を絞った講座で、効率的に難関試験突破を目指します。2021年度はオンラインで実施しました。

  • 科目

    数的処理/社会科学/自然科学/論作文対策/エントリーシート対策/面接対策/ 集団討論対策/文章理解/人文科学/時事対策

  • 費用

    無料 ※テキスト代は別途必要

  • 受講人数

    36名(2022年度実績)
    ※主に行政保健師希望者

4年制大学卒業と同等の学位が取得可能

「独立行政法人 大学改革支援・学位授与機構」の定める基礎資格を有する学生は、所定の単位を修得し、レポート試験等の審査に合格すれば4年制大学卒業と同等の学位である「学士(看護学)」を取得できます。3年制短期大学や専門学校を卒業した方などが更なるスキルアップとして本学で学習し、資格と同時に学士の学位も取得しています。

  • 基礎資格を有する学生であっても、本学1年間の修了だけでは申請できない場合があります。卒業後、放送大学などで追加単位の修得が必要です。
    必ず独立行政法人 大学改革支援・学位授与機構のホームページを確認してください。

年2回申請可能

  • 在学中(10月申請)
  • 修了後(4月申請)

学位取得希望者率
(2021年度実績)

100% ※学士既取得者・対象外者を除く

基礎資格の
有無を確認

単位取得要件の
確認・必要
単位の取得

学修成果を作成

専攻に即した
レポートを作成

学位授与機構に
学位授与の申請

試験を受験する

学修成果(レポート)
提出者は
小論文試験を受験

審査・合否判定

卒業生メッセージ

GRADUATE MESSAGE

目標は、
地域住民から気軽に
相談してもらえる
保健師になること。

知識だけでなく支援する姿勢も。
専攻科は学びに満ちた場所

専攻科に入学する前は看護師として働いていました。業務を通して地域看護に興味をもったこと、そして保健所の感染担当部署でのアルバイト経験がきっかけとなって行政保健師を志すように。専攻科は学位を取得できる環境があり、自らの可能性を広げられる点に魅力を感じて進学しました。クラスメイトには看護師経験のある学生も多く、それぞれの経験分野から意見交換できて刺激的でした。先生方は行政保健師経験が豊富で、アドバイスがいつも実験的だったことが印象的です。また保健センターでの実習は、行政保健師のリアルな現場を知ることができ、就職後のイメージが具体的になりました。

今は区役所の保健福祉課に勤務しています。昨年は母子保健や感染症対応に携わり、乳幼児健診や母子の家庭訪問、新型コロナウイルス感染症対応などを行いました。仕事で軸になっているのが、在学時に先生から教わった「家族を1単位として支援する」ということ。特に母子家庭では、親と子が互いに及ぼす影響の大きさを感じており、それぞれに焦点を当てながら家族全体を支援することの重要性を実感しています。これからも知識と経験値を増やし、地域への理解を深め、制度を導入するだけでは補えないところまで支援できるように"生活に根付いた支援"を考えられる力を身につけていきたいと思っています。

国立療養所長島愛生園附属看護学校出身
神戸市須磨区保健福祉課勤務
保健師

牧浦さん
2021年3月卒業

WORK MEMO

新たな領域にチャレンジ中

支援後に「ありがとう」と声をかけていただくと大きなやりがいを感じます。今年度から高齢者・精神分野の地域保健にも携わっていて、学びを深めているところです。

地域への理解をさらに深めたい

昨年はコロナ禍で現場に出る機会が限られてしまいましたが、今年こそは担当地区にお住いの方々と交流を多く持ち、PDCAサイクルに基づいた保健師活動について考える力を養いたいです。

後輩へメッセージ

MESSAGE TO JUNIORS

専攻科の先生方は保健師目線で指導してくださり、就職試験なども親身に相談にのってくれます。1年間は忙しくあっという間ですが、ぜひクラスメイトとの時間を大切に、日々を楽しんでください。就職後も、専攻科での学びや共に学んだ仲間の存在は、きっとあなたを支えてくれます。